869:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2012/11/30(金) 00:25:38.97 ID:PUuvmdWDO
マミ「クロ……」
クロ「まぁ、それでも、どしてもってんなら手を貸すぜ。前に言った通りにな」
さっきまでクロから流れていた重たい空気がクロ自身により払われた。
聞きたいことはまだまだあったのに、クロはこういう所が一番ズルいとマミは思う。
『パ、パン泥棒ー!!』
またもどこから声が聞こえてきた。
今度はこの通りではなく、また別の通りであるらしい。
クロは呆れたように空を仰いだ。
クロ「ったく。なんだ、今日は泥棒の運動会でもやってんのか?」
マミ「クロ、どうしよう?」
またしてもマミがそわそわとしている。
こちらも大概だ。
本当に、苦労するタイプの人間なのだろう。
クロ「ほっとけ、ドブネズミに一々関わる必要はねぇ」
マミ「ドブ、ネズミ?」
物騒な物言いにマミは首を傾げた。
まぁ、あまり馴染みがないのだろう。
クロ「ああ言う生き方をしている奴らはいつかしっぺ返しを食らうんだ。罰って奴だな。さっきの盗人みてぇによ」
マミ「さっきのって、あれはクロがやったんじゃない」
悪い事をした人間には、何をしてもいい。
まるでそう言っているような気がしたマミは、釈然としない面持ちになる。
だが、クロが言いたい事はそういう事ではない。
クロ「ああされたって文句は言えねぇ生き方を選んじまったんだよ。あいつらは」
マミ「それが、罰?」
クロ「あぁ、最も。世の中にゃドブネズミみてぇに生きる事そのものが罰だって奴もいるんだろーさ」
大した感慨も、感情も込められなかったクロの言葉にマミは圧倒された。
ただ単純に、魔法少女だとかいう世界と同等か、まったく異質な闇を見た気がした。
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