94:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2012/08/27(月) 23:52:42.96 ID:vq70zBPDO
どういうことかは、分からない。
どうすれば、あのナヨナヨした男から、アイツを連想することになったのか。
もう一度、この違和感を確かめたい思いもあるが、なんとなく顔を合わせ辛い。猫の自分が、人間相手にこんな気を回すのもおかしな話だった。
クロ「もう、帰るか。」
食料の問題だったが、それは悪いと思わない事を、悪いと思いながらも、途中にあったバイクから燃料を大量に頂いたことにより解決した。
明日からはマミに、いろいろ頼んで、飯と燃料の両方を用意させようと決めた。
もう、そろそろ日も暮れる自分は夜目が効かないため、夜間の行動はできるだけ避けたい。
クロ「あ?」
と、そこで妙なものを見つけた。
数メートル後ろ、電柱が立っているが、その陰に、こちらを伺っているモノがいた。
クロ「おい、どーした。出てこいよ。」
ビクッとその影は、動いたかと思うと、プルプルと震えだした。
クロには、その正体はすでに分かっている。
しかし、ああいうのは無理に引きずりだすようなやり方ではなく、少し、待ってやったほうがいい。
敵意もない、あんな子供相手は特に。
クロ「今日は妙な臭いがするからな。野犬に食い殺されたくなけりゃとっとと帰れ。」
その言葉で恐る恐る、電柱からその正体を現したのは、子猫だった。
子猫と言っても、まんま赤ん坊ではなく、幼い子供のような体躯である。
その姿は、いつぞやのブッチを思い出させた。
「ミー。」
クロ「帰る場所はねえだ?なら、群れに入ってねぇのか?」
「ミー。」
クロ「母ちゃんはどうした。」
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