過去ログ - 女「ちょwww私の脊髄とるのwwwwwやめwwww痛いwwww」
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11:『コペイン』 ◆k6VgDYkyGI[saga]
2012/08/19(日) 02:16:14.67 ID:+rsVUWK9o
ぼくはようやく、どけと言ったのが聞こえなかったのか、
というぼくの父親の声をノイズ越し理解する。
父親は手に酒瓶を持っている。どけと言ったのが聞こえなかったのか。
丸く蹲《うずくま》る格好で起き上がろうとするぼくの身体を彼の足が踏みつける。

その中年の男はぼくに、世界がこうであることに対する謝罪を要求し、ぼくがそれに応えると、
豚が言葉を喋ることが気にくわないと今度は思いきりぼくの下腹を蹴り上げ、
ぼくの口から芝海老とチリソースと長葱とニンニクと白米と他に幾つかの調味料、
それから血と胃液が濁流となってどばどばと垂れて落ちる。
ぼくの口が酸素を求めて金魚のようにぱくぱく動く。

せっかくの夕食が台無しだと言い蹴り、お前なんて生まれて来なければ良かったと言い殴る。
俺は二人やってるんだ。お前なんてすぐ殺してやる。

彼は突然、お前は何をしているんだとぼくの母親に気を移すが、彼女は死後硬直したまま
テレビをじっと眺めては微かに何事か呟くだけなので、怒気を空振りさせた彼は
床を踏み抜きながら台所に猛進、行く手を阻む物を全て投げ倒し、息を切らせて冷蔵庫の扉を開ける。

そして、小さな缶ビールを冷蔵庫から掴み取り、そのプルタブを爪でいつまでもいつまでも
カリカリと削っていたかと思うと、それを力一杯壁に向かって投げつける。

破裂音を聞いた中年女性はそれでもテレビから目を離さず、しかしびっくりしたように
慌ててテレビのリモコンを手探りで探すものの、見つからないことが分かると
すんなり諦め番組を見続ける。


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