過去ログ - 女「ちょwww私の脊髄とるのwwwwwやめwwww痛いwwww」
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2:『コペイン』 ◆k6VgDYkyGI
2012/08/19(日) 02:10:05.89 ID:+rsVUWK9o
 -T-

  ようビッチ、快適かい? そうは思えないけどね。手首と踝《くるぶし》が鎖で繋がれてる。
  猿轡《さるぐつわ》も。恐らく目隠しで目も見えないだろう。混乱してて、
  怖がってるのが分かるよ。こんな状況じゃあ、それが全く普通だ。(中略)今、君は
  明らかに自分の君の意に反してここにいる。徹底的な絶望に置かれ、何処にいるのかも
  分からず、自分の身に何が起こるのかも分からない。君は恐怖のどん底にあるか、
  怒りの頂点にある。でも、ぼくは確信してるよ、君は手首と踝を自由にしようと足掻いたけど、
  それが不可能なことにもう気付いている、って。

             ――デヴィッド・パーカー・レイ 自身の犯罪記録テープより


血飛沫の俟った紅い空から、音も無く深緋《こひき》の雫が滴り落ちる。

ぼくの手の甲を汚し、掴むガードレールを汚し、その支柱を伝って道路に流れ出で、
尚も降り注ぐ血の雨をぴしゃぴしゃと呑み込みながら汚水溝へと吸いこまれてゆく。

額にべったりと張り付き視界を奪う髪の束を払うと、すぐ目の前に黒い塊が蜃気楼の如く蠢いている。
目を凝らしよく見てみようとするが、さらに勢いを増した流血が瞳を塞ぐので、
ぼくは何度も目を拭い擦るのだが、その度に夕雨《ぜきう》の冷たい指が目蓋に触れ
閉ざそうとし、いつまで経っても頬に荒い息を吐きかける人の影を確かめることが出来ない。


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