過去ログ - 女「ちょwww私の脊髄とるのwwwwwやめwwww痛いwwww」
1- 20
20:『コペイン』 ◆k6VgDYkyGI[saga]
2012/08/19(日) 02:24:06.34 ID:+rsVUWK9o
ぼくは一番下の抽斗から黒一色のトランクスと濃い灰色の靴下を出す。

右足左足の順番で靴下を穿いた後にパンツに足を突っ込んで臍《へそ》の下まで引き上げる。
箪笥のすぐ横にある鉄製の洋服ラックに吊されたズボンとYシャツ、ブレザーをハンガーごと
床にぶちまけると、ぼくは身体を捩《よじ》りながら衣服を着るという連続した作業を幾度も
飽きる程繰り返した後で、ブレザーのポケットに仕舞われた藍色の、
斜めに濃淡あるラインが何本も入ったネクタイを首に括《くく》る。

箪笥の上にある鏡に首元だけを映して、ネクタイの外側の長さと内側の長さがほぼ同じになるまで
それを着けたり外したりし、やっと上手くいく頃には既に時計は十時半を過ぎている。

学習机上部の本棚に置かれた教科書を学校指定の青いショルダーバッグに詰めるだけ詰め込み
鈍器を自作する。いつでも振り下ろせるよう右手でしっかり掴んでドアを開け、
ぼくは廊下に体を晒して澱んだ空気の中で昨日零した体液のスープの饐《す》えた異臭を嗅ぎながら
階段に迫ってゆく。

音はしない。

下を覗いても人の気配は無い。

ぼくはぎいぎいと不快な音を出して踏まれることに敵意を表す階段を一歩、一歩、手すりを左手に
ショルダーバッグを右手に――いつでも振り下ろせるように――爪が皮膚に食い込む程握り締め、
階下へ移動してゆく。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
57Res/54.41 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice