過去ログ - 女「ちょwww私の脊髄とるのwwwwwやめwwww痛いwwww」
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26:『コペイン』 ◆k6VgDYkyGI[saga]
2012/08/19(日) 02:28:36.08 ID:+rsVUWK9o
全ての障害物を排除する頃には肩で息をしているが、ぼくはそれでもすぐに彼女の席に戻り、
椅子の背もたれを支える鉄筒を両手でがっしりと握り締めがちゃがちゃと
鉄製の蔦《つた》のように絡み付く机から引き剥がすと頭の上に高く掲げながら、
ふらふら覚束ない足取りで大窓に近づいてゆく。

遂に窓に対面したぼくは少し姿勢を整えてから、持った椅子をそのまま思いきり前方に投げつける。
窓の下腹部からガラスが外に噴き出でて飛散し、大小に割れた透明な破片達が陽光を弾いてきらきらと
舞う中で、彼女の椅子がゆっくりと宙を踊りながら落下してゆく。

椅子は自分の所へと彼女の花瓶と机を引き入れ、
三つの形骸は皆同じように鈍いオレンジ色をした奈落へと吸いこまれ消えてゆく。

ぼくは彼女の席だった場所の前に立ち、ブレザーの胸のポケットから軸椎を取り出すと、
それを掴んだ手を前に突きだし、ゆっくりと拳の力を抜く。それはぼくの手から滑り落ち、
ちゃぽんという音を立て床に呑み込まれる。
水玉を一粒跳ね上げ床に広がる波紋が、C2が彼女の手に渡ったことを無言で告げる。


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