過去ログ - 女「ちょwww私の脊髄とるのwwwwwやめwwww痛いwwww」
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34:『コペイン』 ◆k6VgDYkyGI[saga]
2012/08/19(日) 02:36:07.22 ID:+rsVUWK9o
針金が熱で微かに変色するのを確認するとぼくは台所に向かう。金属製の水切りバスケットから
コップを取り上げ、水道の蛇口を捻りコップに生温い水を注いで、それを持ち上げて喉に注ぐと
ぼくの食道が蠕動《ぜんどう》する。

そのままコップを流しに放り投げて、ぼくは冷蔵庫へ向かう。
扉を右手に開け、殆ど中身の無い庫内から辛うじて残存していた韮《にら》とベーコンを取り出すと、
それら食材を台所の上に置きっぱなしにしてあった俎板《まないた》の上に並べてから、
今朝使った包丁を軽く水洗いし、まず韮を適当な大きさに刻んだその後でベーコンに包丁を入れる。

キッチンのガスコンロに火を入れフライパンを乗せる。
フライパンが熱を持つまでの間にトースターに食パンを二切、そして予め皿の準備をする頃には、
熱された針金はとっくに赤熱化している。

肉が焼ける声がする。
じゅうじゅう音を立て生きているように踊る肉の塊から、焦げた臭いと煙がぷすぷすと立ち篭めだす。
ぼくは二つの丸い卵を食材に加えようとグレープフルーツスプーンで殻から抉《えぐ》り出す。
二個とも取り出したものの、ぼくは一個は元の場所に戻し、もう一個はぼくの分としてフライパンに落とす。

ねっとり糸を引いた卵が鉄の板に触れる瞬間、絶叫はさらにトーンを上げ卵は変色し変質してゆく。

ぼくは、塩と胡椒を軽く振ってから今度は菜箸を使って韮とベーコンとを掻き混ぜ、
ほくほくと湯気を立てる目玉焼きが出来上がる。


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