過去ログ - 女「ちょwww私の脊髄とるのwwwwwやめwwww痛いwwww」
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47:『コペイン』 ◆k6VgDYkyGI[saga]
2012/08/19(日) 02:48:26.38 ID:+rsVUWK9o
ぐいぐいとスピードを上げる車。ぼくは運転席に身を乗り出してタクシードライバーを押し退けると
ハンドルを両手で奪い取り車体をコントロールする。

重いハンドルを握り締め、ぼくは影に向かう。
繁華街の大通りで人生の喜びを全身で謳歌する人々の、その一人ひとりの足元に這う
鈍色《にびいろ》の影を全て深緋《こひき》に染め上げるために、
ぼくが車両防護柵へとひた走ろうとしたその時、
タクシードライバーが首のぱっくり裂けた部分から声を出す。

君は世界の主人公ではないし、君の世界ですら、君は端役に過ぎない。
それは血をこぽこぽと溢れ出させ、血の泡を作りながら語る。

それが全ての前提だった。誰にも知られず死んでゆく名も無い少年、
その死すら気に留められない忘れられた少年。君はそういう人間だ。

「声」は尚も続ける。

それが意味する所は、君がこれから事故を起こす、ということだ。タクシーの運転手を殺害し
歩行者天国で大量殺傷を企てた君は、右から突っ込んでくる大型車に気付かない。

衝突の衝撃で、君の全身の骨は閉鎖・重複骨折し、その破片が体幹を深く傷つけて至る所で
内出血を起こす。即死ではないが、右半身は見るも無惨な姿だ。

君は死ぬ。

そして、誰も君の企てには気付かない。運転手も車も原形を留めていない程に破壊されてしまったし、
君の家にある二つの残り滓は、真っ先に疑われ逮捕されると焦った君の前科者の父親が
何処かへ持ち去ってしまった。


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