過去ログ - 【咲：安価】京太郎「……家が無い」一「その２だよ」【龍門渕】 -SS速報VIP

過去ログ - 【咲：安価】京太郎「……家が無い」一「その２だよ」【龍門渕】

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850: ◆0CXAHEj7Mc[saga]
2012/08/26(日) 01:15:10.34 ID:7Aa0OvEU0

怜「……なー、京太郎君。京太郎君は私の能力知っとったっけ」

京太郎「一巡先を見る能力でしたよね?」

怜「せやで」

京太郎「羨ましいですよね、能力を――」

京太郎「――いえ、すいません、戯言です、忘れてください」

怜「……そっか、そういえば京太郎君は私の能力の由来知っとったな」

怜「余り気にせんでもええで。このおかげで私はこうして一群で戦えて、この能力のおかげで私は京太郎君とであったんやから」

京太郎「……でも」

怜「むしろ怖いのは、これから先のことや」

京太郎「……?」

怜「私達って一年に数回、それも少しの間だけしか会えないやん」

京太郎「……そうですね」

怜「だから、私は京太郎君が私の知らない間に他の女の子と付き合ったりしとるんちゃうかって不安で」

怜「不安で、不安で、不安で」

怜「押しつぶされてしまいそうになるんや」

京太郎「……俺はそんなことしませんよ」

怜「せやなー。そう信じたい」

怜「信じたいけどな。やっぱりこの疑う気持ちは消せへんねん」

怜「ごめんなぁ、京太郎君。こんな面倒くさい女で」

京太郎「……」

京太郎「……怜さんは一巡先が見れるんですよね」

怜「……見えるで」

京太郎「……じゃあ、見てください」

京太郎「一日という一巡先でもいい一週間という一巡先でもいい一ヶ月という一巡先でもいい季節が一巡先でもいい一年という一巡先でもいい」

京太郎「俺達が転生した先の一巡先でもいい」

京太郎「目を閉じて、見てみてください。一巡先を」

怜「……」

怜「……ん～」

怜「……なんや」

怜「私らめっちゃ幸せそうにわらっとるやん」

それは、ある日の公園のベンチの上で怜さんを膝枕に乗せて。

手を繋いだ俺達は確かに幸せだった。

願わくは、この幸せが永遠に、一巡先も続きますように。

どこまでも青く、高い空に俺達は願いを込めた。

カン！

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