過去ログ - セイバー「シロウに一番愛されているのは私ですね」オルタ「あ?」リリィ「え?」ネロ「む?」2ツメ
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◆ecH57LqR9PZC
[saga]
2012/12/25(火) 11:23:49.37 ID:z07dlKul0
「あのとき、俺凄く嬉しくて…………でも、急だったからさそれに、応えられなくて…………」
「あ、ああ…………」
シロウは時々つまりながら、真剣に何かを紡ぐ。
だけど、それが何の話か解らないので生返事を繰り返す。
すっぽり抜けた昨日の出来事になにかあったのか?
もしかして何か結構とんでもないことをしたのか?
そんな不安が湧き起って、ちょっとだけ冷や汗が流れた。
冷や汗が流れるような不安、それが解らないなら聞いた方が良いのだろうけど、どうにも真剣なシロウに聞けない。
だって私がそれを知っている、知ってて当たり前の感じでシロウは話を進めているんだ。
そこで、知らないではシロウに恥をかかせてしまうのではないか?
そう思うとどうにも聞くことは憚られた。
「嬉しいのは、俺、嬉しくてさ、一晩考えたんだけど…………」
「う、うん」
理解は出来ない真剣な話。
だけど、何だかとんでもない方向に話が進んでいるようなことは感じられた。
凄く凄く大変な方向に話が転がり出している、そんな気がした。
そして、その予想は―――。
「オルタっ!!」
「きゃっ!? し、シロウ!? なにを!!?」
―――がっつり当たった。
”ちゅっ♪”
「え?」
いきなり抱き着いてきたシロウ、その唇が私の唇に押し付けられた。
ただそれだけの、キスともいえないキス。
ほんの数秒、唇と唇が触れ合っただけのキス。
なんだけれども私の脳を焼き尽くすには十分は衝撃。
「え? え、ええ、ええええええ」
「お、俺の、返事…………」
顔を真っ赤に顔を逸らすシロウ。
そのシロウを前にどんどん顔をニヤけさせてしまう。
いきなり何でキスをされたか理解出来ないけれど、これはこれは!!
「あ……………………」
そして脳を焼く衝撃のせいか、私は昨日のことを全てはっきり思い出した。
公園で黄昏ていたことも、商店街を歩いたことも、酒を飲んだことも。
そして、サンタを襲ったことも。
記憶が一気に蘇り、脳が一瞬で容量オーバー。
さっきのキスと合わさり私の処理の限界超えた、その結果。
「そ、それでさ、オルタ、もし良かったら今日どこか―――」
「うっぷ」
「え?」
シロウが凄く嬉しいことを言ってくれた気がした、いや、言ってくれたんだろうけど、私はそれを聞く暇もなく。
「おぼろろろろろろろろろ!!!!!」
「お、オルタぁぁぁっぁああぁぁあああああああ!?!?!?!?!?」
私は胃の中身をその場にぶちまけた。
どうやら私には幸せなクリスマスは似合わないらしい。
…………………………………………ま、まぁ、つきっきりで看病はして貰ったし、キスは何回もしたけどな♪
ふふん、これからだ、せっかくスタートラインだこれで、シロウと私はこれからだ♪
番外編・オルタさんのクリスマス。終了
番外編・オルタさんの姫初め。に続く?
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