過去ログ - 律「そのままでいいけど」
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8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県)[sage]
2012/08/23(木) 06:19:09.43 ID:XN+yu6zQo

トボトボと歩いていく唯の後ろ姿を、心配そうに眺める憂ちゃん。
でも私は、どちらかといえば唯の側だ。姉だからとか一緒に馬鹿やるタイプだからとか、そういう意味ではなくて。

律「……ごめんな憂ちゃん、二人もいるのにたいして役に立ってなくて」

憂「えっ? いえ、そんなことは全然……」

そんなことは、ある。
言い出した私だって、最初から全部出来るだなんて当然思ってなかったし憂ちゃんの胸を借りるつもりで言い出したことなんだけど。
それでも、どう見ても憂ちゃん一人のほうが早いし上手く作れてる。そう思えてたまらない。

律「……あの、さ」

憂「はい…?」

律「唯はさ、ああ見えてもだいぶ成長したんだ、大学生になってから」

憂「そう、なんですか」

律「うん。なのに家に帰ったら憂ちゃんにお菓子ねだって甘えて。別に姉妹の関係に口出すつもりじゃなかったんだけど、唯だって成長してるんだってこと、憂ちゃんに見せたくて」

憂「………」

律「……いや、これも違うかな。成長した唯を見て憂ちゃんが感動して、そんな光景を見て私も自信を持ちたかったのかもしれない」

憂「自信、ですか…?」

律「うん。いつも一緒にいる皆は私の成長が早いか遅いかなんて全然気にしなくて、自然と私に合わせてくれるんだけどさ」

それは澪が、私と向き合って教えてくれた大切なこと。
出会ったころはいつも俯いていた澪が、私に真正面から向き合って。

律「でもそれとは別に、離れていた家族からはどう見えるのかなって、気になってさ」

憂「それで……」

律「うん。憂ちゃんが唯を見直すようなことがあれば、なんとなく私も胸を張って家族の前に出られるかなって」

前回の帰省の時は、そのあたりには誰も何も触れてくれなかった。お父さんもお母さんも、聡も。
「ちゃんとやってるか」くらいは聞いてくれたけど。澪が一緒だから何も不安は無い、とは言っていたけど……



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