過去ログ - ジャイアン「俺を雇わない企業なんてどうかしてるっつーの」
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20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)
2012/08/24(金) 00:35:16.02 ID:Zx+xTz0oo
例えば俺がバカなことを言っちまったとき、
あいつは決まって「ウシャシャシャシャ」と変な笑い声をあげた。
その度に、俺は「ドガア!」と意味不明な咆哮をあげ、ツネオをギタギタに殴ってやったものだ。

今も非常にむかついた――特に語尾が――のだが、
拳をぎゅっと握る以外俺にやれることはなかった。
人を殴るには、俺達は大人になりすぎた。

気がつくと、俺はツネオに家まで送ってもらうことになっていた。

ツネオは俺を助手席に乗せると、すばやく発進する。
人と自転車と、そしてゴミとが一体となった商店街を、
やや速いスピードでするすると通り抜けていく。

途中で乳母車を押すお婆さんにサイドミラーが当たりそうになったが、
ツネオは別段動揺している様子もない。抜き去ったお婆さんを見ると、
お婆さんもまたマイペースに乳母車を押している。
ツネオは薄ら笑いを浮かべながら、髪をそよがせ黙っている。俺はなんとなく落ち着かなかった。

「ツネオ、はええよ」

「だーいじょぶだいじょぶ、大したことないって」

俺はまた拳をぎゅうっと握った。


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