過去ログ - ジャイアン「俺を雇わない企業なんてどうかしてるっつーの」
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9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)
2012/08/24(金) 00:24:12.16 ID:Zx+xTz0oo
その場を取り繕うために無理に会話を搾り出す。
俺の知っているシスカちゃんはそんなことをやるような女ではなかった。

シスカちゃんの会話はいつも何らかの重みがあり、優しさがあり、そして媚びがなかった。
なのにこのシスカちゃんは、何か女子大生の枠に収まった、
いや、就活生らしいイキイキした口調であった。
快活で明朗だったが、シスカちゃんらしさは大分失われてしまったように思われる。

「今日は最終面接だったのよ。タケシさんは、就活、どう?」

出ると思った。猫も杓子も就活就活。それ以外に会話はないってのか。
シスカちゃんまでもが、就活生という枠に捕えられてしまったようで、
俺はひどく不快になった。なぜ不快になったのだろう?

その理由は、自分もそうなるべきであることが分かっているからであった。
ハキハキと、明確に、魅力的に、細かに、簡潔に自分を伝える。
それが今の俺には明らかに不足していたし、何より必要であった。

今のちょっとした会話でシスカちゃんはそれをできるだろうことが分かった。
羨ましい気持ちより、腹だたしい気持ちが勝ってしまいそうになる。

「まあ、ぼちぼちよ」


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