過去ログ - 【咲】京太郎「いざ、白糸台高校へ」PART3【安価】 -SS速報VIP

過去ログ - 【咲】京太郎「いざ、白糸台高校へ」PART3【安価】

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602: ◆c.38a0Ec1E[saga]
2012/08/25(土) 22:41:49.15 ID:euyDJjTn0
淡「……」ﾄﾞｷﾄﾞｷ

京太郎「……うん」

アームを目標の少し後ろに設置し、前へと転がす。ころんころんと回るカピバラに大星は夢中だ。

京太郎「……よし大星」

淡「なに？」

目線はカピバラのまま。

京太郎「これ、取れるぞ」

淡「ほんとっ!?」

ばっと目線がこっちにむいた。爛々と輝いている。

京太郎「おう。あわあわにくれてやる」

淡「あ、あわあわは忘れてってば！」

ぷんすと大星の頬が膨れる。

頭を撫でてやりながら、再び筐体の中に目線を戻す。

京太郎「冗談だって大星」

淡「……。……、」

レバーを手に取り、ボタンを押す。

右に少し、上にもう少し。

これ以上ない完璧な手応え。カピバラがころんと転がり、そして──

──がこん

筒の中に、落ちた。

京太郎「ほれ。取れたぞ」

淡「あっ……うん」

取り出し口からカピバラを救い、大星に渡す。

両手で抱くくらいの大きさのぬいぐるみをもふんとしながら、大星が受け取った。

京太郎「っと。そろそろ門限か。戻るぞ」

淡「あっ……待ってよ」

いつの間にか時計は九時十分前を指していた。

歩いて五分程度の場所にあるとはいえ、早めに戻れるに越したことはないだろ。

ましてや、無理を言って合宿に参加しているのに、こんな所にいると知れたら、弘世先輩には良い顔をされないだろう。

淡「……ありがと」

ぬいぐるみで顔を隠すようにしながら、目だけ俺に向ける。

京太郎「普段からそれくらいしおらしければ、楽なんだけどなぁ」

くしゃくしゃと大星の頭を撫で回す。

ぬいぐるみと俺の手に挟まれ、「んー」と目を細めながら、大星が息を吐いた。

京太郎「それじゃ、行くか」

淡「……うんっ」

ぴょこぴょこと撥ねるように歩く大星に釣られて、なんだか俺も楽しくなってきた。

明日も頑張りますかね。

△淡の好感度が大きく上がりました。

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