813:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/06(月) 00:03:42.21 ID:OaMnFgt/0
阿知賀控え室
玄「あっさりと親流れ。雀さん、二回連続で場風牌でツモ和了ったけど、これって偶然かな?」
晴絵「恐らくは偶然じゃないだろう。雀明華を風雷天女とか妙な綽名で呼んでいたが、古代の中国では場風牌は雷牌と呼ばれていたらしい。もし風神とは別の形で雷牌を独占できるスキルだとしたら」
灼「もしかして雷牌(東/南)限定の一発ツモ確定能力ってこと?」
晴絵「だろうな。風神と対を成す雷神といったところかな」
宥「風神で役つきで手をスタートさせて、聴牌したら雷神で確実にツモ和了る。まさに速攻系を突き詰めたコンビネーションだね」
玄「だとして雀さんはなぜ大将戦でそのスキルを使わなかったのかな? 舐めプや出し惜しみするタイプじゃないと思うんだけど」
穏乃「それは分からないけど、それより気になるのは美穂子さんの方だよ。普通に@−Cの両面の広い待ちで構えていたら一発ツモだったのに、なんで態々狭い待ちにした挙げ句、裏目っちゃったんだろ?」
憧「・・・・・・いや、美穂子はあれで良いんだと思う」
穏乃「憧?」
憧「別段、美穂子は清澄の部長みたいに悪い待ちを選んだんじゃない。Bの方を先にツモれそうな予感がしたから己の直感に沿っただけ。結果は見事に裏目っちゃったけどね」
未春「直感って、折角『アナログ天使』で牌効率を極限まで高められるようになったのにですか?」
憧「だからよ、勘違いしてるけど美穂子はあたしや和みたいなデジタル打ちじゃなくて、スキル名通りにアナログな打ち手よ。そして恐らくデジタルじゃ魔物には勝てない」
穏乃「どうしてさ、憧?」
憧「あたし達デジタル打ちは確率論に基づいて長いスパンでの勝率を高めようとするから、100%に近づきはしても決して辿り着くことはない。でも皆も知っての通り魔物は常に卓上に100%を再現できる」
穏乃「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
憧「まあ魔物や眷属の支配力もMPみたいな有限値があるようだから、相当長いスパンの消耗戦に持ち込めるならデジタル打ちが有利だけど、逆に団体戦みたいな一発勝負の場では勝ち目はないってことよね」
華菜「確かに団体戦の成績が今一つパッとしない全中チャンプが長丁場の個人戦では二位になれるあたり憧の言っていることは正しそうだにゃー」
未春「それが牌の偏りを起こせる魔物や眷属と無能力者との違いってことですよね? なら、この延長戦は福路先輩は勝てないことになる?」
憧「いいえ、勝てる可能性はあるわよ。なぜなら美穂子はアナログな打ち手だから」
華菜「それが分からないにゃー。デジタルで辿り着けない100%にどうしてアナログなら可能だと思うんだにゃー?」
憧「牌効率の考え方からして違うからよ。あたしや和は全ての牌が均等にヤマに積まれているという前提で牌計算するけど、現実にそんなこと有り得ると思う? 一度発の牌をツモったら、他の33種類の牌をツモり終わるまで、2枚目の発は絶対にツモれないものかしら?」
穏乃「そんなことは絶対に有り得ない。どこかしこに牌の偏りは必ず存在する・・・・・・・・・あっ!?」
憧「気づいたしずー? 手持ちのスキルのルールに基づいて意図的に牌の偏りを引き起こすのが魔物や眷属。けど、ヤマに自然に発生した偏りの存在を感じ取れるのなら、無能力者でも100%に辿り着ける公算がある。そして、そういった牌の偏りを嗅ぎ分けるのが雀士の持つ直感」
憧「そういう意味では美穂子がウオッチャー・スキャン&アナログ天使のコンポで知りたいのは、和了牌が尽きているか、そう可能性がゼロかどうかだけ。ゼロは何乗してもゼロのままだからね」
穏乃「逆にいえば美穂子さんは可能性がゼロじゃない限り、確率論でなくあくまでも自分の直感で牌を選択するってことだよね。けど、それって・・・」
憧「うん、100%に辿り着ける可能性がある反面、50%にも満たずにボロ負けするリスクを孕んでいる。デジタル的な80%の安定を放棄するってことだからね」
穏乃「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
憧「こんな綱渡りの上を全力疾走するような闘牌じゃ何時か大崩れするのは必須だから、今の美穂子じゃ個人戦は予選を突破するのも難しいと思う。けど美穂子は長期スパンで連戦連敗することになったとしても、この大事な一戦に勝てる可能性がある道を選んだ」
憧「だから最後まで見届けましょう。和と戦う為に拘った団体戦の最後の大舞台で、あたし達阿知賀の代表がどんな結末を齎してくれるのかね(にこっ)」
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