過去ログ - 【咲】京太郎「いざ、白糸台高校へ」PART4【安価】 -SS速報VIP

過去ログ - 【咲】京太郎「いざ、白糸台高校へ」PART4【安価】

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239: ◆c.38a0Ec1E[saga]
2012/08/27(月) 01:00:58.92 ID:Rei9kfDH0

照「私から話すって、約束をした」

照「確かに、あれから一度もその話はしてないけど」

照「でもそれは、言いたくなかったわけじゃない」

京太郎「……」

照「どう言えばいいか分からなかったから」

照「どう話せばいいか分からなかったから」

照「だから、ちゃんと話せるまで自分の中で整理してたのに」

照「それなのに」

京太郎「……」

照「……」

京太郎「……」

照「……」

そこで、先輩が口をつぐんでしまった。

話したくなくなった、というよりも。話せなくなった、といったほうが正しそうだ。

多分に、先ほどの俺と同じく纏まらないうちから話し始めたんだろう。そうして今、どうやって言葉をつなげようか考えているんだと思う。

そして、そうさせてしまったのは間違いなく、俺だ。

言いようのない後悔だけが、体の中を流れて行く。

沈黙が二人の間を、流れて行く。

再び口を開いたのは、照先輩のほうだった。

照「……大体、ずるい」

京太郎「ず、ずるい。ですか？」

照「そう」

京太郎「と、言いますと？」

照「自分だけ咲とメールしてる」

京太郎「……」

照「……」

京太郎「……は？」

あ。ああ。

これは。この流れは。

照「私だってメールしたい」

京太郎「そ、そうですか。じゃあ咲にそう言ってみたらどうですか？」

照「メールアドレスを知らない」

京太郎「教えましょうか」

照「いい」

京太郎「……何故です？」

照「メールのやり方がわからない」

京太郎「……」

間違いない。

これは、いつもの照先輩だ……。

空間が、へにょれていく……。

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