過去ログ - 【咲】京太郎「いざ、白糸台高校へ」PART4【安価】 -SS速報VIP

過去ログ - 【咲】京太郎「いざ、白糸台高校へ」PART4【安価】

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322: ◆c.38a0Ec1E[saga]
2012/08/27(月) 11:23:15.87 ID:Rei9kfDH0

【4/30(月)・昼】

ホテルのロビーに向うと、既に淡がスタンバイしていた。

観葉植物を囲むように設置された座椅子に腰掛け、足をぷらぷらとさせている。

京太郎「悪い、遅れたな」

一応約束の時刻よりはまだ十分早いが。それでも一応自分のほうが遅かったわけだし、一言そういっておこう。

そんな俺の姿を見て、一瞬ぱっと表情が明るくなった淡だが、すぐに立ち上がってローキック。

あいかわらず足癖の悪い女だ。

……まぁ、今回は威力もないので、ただの突っ込みみたいなものなんだろうけど。

淡「遅い！」

京太郎「ちょっと立て込んでてな……」

淡「言い訳無用、罰として……どうしよっかな」

にべもない。

まぁ、淡に照先輩と咲のことを話す必要はないんだし、ここは大人しくしていよう。

淡「んー。まぁいいや。ジュース奢ってよ」

京太郎「また随分と妥協したな」

淡「感謝しなさいよ」

京太郎「へいへい。ありがとうごぜーますだ」

淡「むー。全然感謝してないでしょ」

ホテル内にあった自動販売機に硬貨を入れる。隣で淡がころころと目線を動かしているが、もう買うものは決まっている。

淡が目的の商品を見つけ、ボタンを押す前に。

俺の指が一瞬早く、そのボタンを押した。

淡「あ」

京太郎「ほれ。これでいいか？」

取り出したのはオレンジジュース。いつも淡が学校で飲んでいるのと同じ銘柄だ。

淡「う、うん……」

京太郎「歩きながらが嫌なら、飲み終わるまで待つぞ？」

淡「べ、別にへーき」

受け取った缶をしばらく両手で握っていた淡だったが、やがて意を決したようにプルタブを開けた。

そして一口。

淡「……んくっ」

京太郎「……」

淡「……って、なんでそんな見るのよ！」

京太郎「いや、別に。なんとなく」

淡「だったら見るな！」

ぷりぷりと怒り出した淡。相変わらずこいつの機嫌を推し量るのは難しい。

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