過去ログ - 【咲】京太郎「いざ、白糸台高校へ」PART4【安価】 -SS速報VIP

過去ログ - 【咲】京太郎「いざ、白糸台高校へ」PART4【安価】

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696: ◆c.38a0Ec1E[saga]
2012/08/27(月) 17:02:13.73 ID:Rei9kfDH0

淡「……」

菫「……言えないなら言わなくていい。庇えないなら庇わなくて良い」

淡「ち、がう……ほんとに」

菫「嘘は何も生まない。嘘をついて起きる事は、悲しいことだけだ」

菫「だから、無理に……」

淡「嘘じゃないっ！」

一つ雫が、床に落ちた。

淡「本当は……ほんとは、私が言ったんだよ。私がペットを見たいって、駄々こねたんだよぉ。電車がなくなるから駄目だ、っていうのも、聞いてた」

そっと淡から携帯を取ろうとしていた手を放す。俺に背中を預けるようにしている淡が、再び続けた。

淡「でも、どうしても見たかったんだもん……見たかったんだもん！」

足を床に踏み鳴らす。地団駄を踏む癖を見たのは、何日ぶりだろうか。

淡「いーじゃん、別に！ちょっとくらい遊んだって！ばか！菫のばか！須賀のばか！」

京太郎「俺もか」

淡「あんたがあそこで、ぐずっ。幼馴染の話なんかするから。悪いんだ。ぐずっ」

鼻水をすすりながら、しゃくりあげる淡。

なんでここで、咲の名前が出てくるんだろうか。

淡「おいてかれるかと、思って、そしたら、いてもたっても、いられなくて」

肩を震わせて途切れ途切れに話す。

落ち着かせようと、頭を撫でる。ゆっくりと。ゆっくりと。

淡「だから、すがは、わるくない、からっ」

菫「……分かった」

菫「分かったよ」

菫「だから淡、泣き止め。泣き止んで、彼に代わってくれ」

淡「ん、ん」

ようやく淡から携帯を返される。

疲れたのか、ふにゃりと全体重を俺に預けてきた淡を抱きとめて、通話口に耳を当てた。

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