12:みの ◆hetalol7Bc[sage]
2012/08/27(月) 02:53:42.88 ID:87tC1tni0
『 わたしたちがいつしよにそだつてきたあひだ
みなれたちやわんのこの藍のもやうにも
もうけふおまへはわかれてしまふ
(Ora Orade Shitori egumo) 』
男(『私は 私で 一人 逝くもん』。)
印刷された紙に一通り目をとおすと、男は一息ついて顔を上げた。
すると向うの電燈のたくさんついた、
たてかけてある壁の隅の所で小さな子供が背を丸めて活字拾いをしているのが見えた。
男「あの、おじさん。」
おじさん「ん、なんだ?」
男「最近は子供が手伝いに来てるんですか?」
おじさん「来てるったって、お前だって子供じゃねえか。」
男「そういう意味じゃないですよ。」
男は指をさしてほらあそこの子ですよと言おうと棚の方を見たが、
よく見渡してみても手伝いをしている子供はどこにも見当たらなかった。
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