86:みの ◆hetalol7Bc[sage]
2012/08/28(火) 20:47:51.86 ID:bOaug2Ec0
突然とうもろこしがなくなって巨きな黒い野原がいっぱいにひらけた。
新世界交響楽はいよいよはっきり地平線のはてから湧き、そのまっ黒な野原のなかを一人のインデアンが、
白い鳥の羽根を頭につけたくさんの石を腕と胸にかざり、小さな弓に矢を番えて一目散に汽車を追って来るのだった。
「あら、インデアンですよ。インデアンですよ。ごらんなさい。」
黒服の青年も眼をさました。男も女も立ちあがった。
男「ほんとうだ。インデアン座だよ、すごく新しい星座だ。」
男は興奮して言った。
「走って来るわ、あら、走って来るわ。追いかけているんでしょう。」
「いいえ、汽車を追ってるんじゃないんですよ。猟をするか踊るかしてるんですよ。」
青年はいまどこに居るか忘れたという風にポケットに手を入れて立ちながら言った。
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