過去ログ - 勇者「時代は変わり」魔王「風と共に去りぬ」
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129: ◆2GCrAwA30Q[saga]
2012/09/26(水) 23:15:37.58 ID:6QJTa5cy0

勇者中尉「(そう言えば……)」

満天の星空の下、寝そべる愛馬の腹に背を預けつつ、
天を仰ぐ俺の脳裏に、ふと、気になることがよぎった。

勇者中尉「(北方中都には砲兵連隊がいないんだっけか……)」

かつて、今以上に北部辺境が不穏で、いつ戦争が始まってもおかしくなかった時代には、
今以上の戦力が北方中都にも配置されていた。
市街地をぐるりと囲む市壁には、要塞砲すら設置されていたらしい。

ところが、ここ数年、依然治安状況は悪いとは言え、
人間側の発展もあって、北部辺境における対魔族の軍事的リスクは下がる一方だった。
むしろ、同じ人間の国家でありながら、敵対関係にある『中央連合国』との国境紛争こそ、
より脅威が大きく、重要な問題であると、連邦共和国政府は考えるようになった。

現代戦に耐えうる装備と規模の軍隊を維持するのには、莫大な手間と資金と資材と人材が必要だ。
だとすれば、安定化してきた北部辺境には強力な戦力はもはや必要ない、という話になってくる。

そのために、維持管理費が掛る要塞砲は撤去され、砲兵連隊は南部国境地帯へと移されたのだ。
故に現在、北部辺境では北方中都に駐屯する第20歩兵連隊が、その最大の戦力となっている。



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