過去ログ - 勇者「時代は変わり」魔王「風と共に去りぬ」
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◆2GCrAwA30Q
[saga ]
2012/12/25(火) 19:29:23.91 ID:tbscooCH0
俺の掲げるサーベルの切っ先は陽光を浴びてキラリと光り、
その光に続く様に第21乗馬警邏隊の一同はその馬を駆けさせる。
その速度は『襲歩(ギャロップ)』……つまるところ全力疾走だ。
通常、本職の騎兵であっても襲歩の速度で馬を駆けさせる事はまれで、
突撃直前の、それも敵との間が50ヤード程になるまで襲歩では走らないものになっている。
それは、馬は生き物であるが為に疲れる生き物だからだ。
重要な局面以外ではその体力を温存させなければならず、肝心な所で馬にバてられては、
それに跨る騎兵の命にも関わる。
また、騎兵の突撃は隊列を組んで行わなければその突撃力は完全には発揮されない。
しかし襲歩で走れば、どうしてもその隊列は崩れてしまう。
だから、ぎりぎりまでは隊列を崩さない様に襲歩では走らない。
――だが、今は体力の温存や、隊列の保持を気にしている場合では無い。
素早くここから移動しなければ、敵の駱鳥騎兵の餌食になってしまう。
駱鳥騎兵は実の所、馬による騎兵に比べるとその突撃力は劣る。
これは単純に、『駱鳥』の脚の速さが馬のソレに劣っているのが理由だが、
しかし、『駱鳥』は兎も角、それに乗っているリザードマンは強力無比、怪力無双だ。
もし追いつかれて騎兵戦に持ち込まれれば、俺達はまるで赤子の様に容易く料理されてしまうだろう。
俺達、騎馬警官は乗馬歩兵。騎兵戦は管轄外だ。
勇者中尉「続けー!我に続けぇぇぇッ!」
サーベルを振りまわし、振り返りながら部下を鼓舞する。
喇叭卒が、勇ましく『再集合ラッパ』を掻き鳴らしている。
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