過去ログ - 勇者「時代は変わり」魔王「風と共に去りぬ」
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28:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(石川県)[saga]
2012/08/29(水) 12:09:41.53 ID:/Z7DQ8RU0

勇者中尉は、ヒゲ軍曹よりの報告を聞き、兎も角、第1、第2分隊を集合させた。
その上で、駐在所へと伝令を二人程走らせ、居残りで『大隊規模のゴブリン部隊』への偵察に向かう。
件のゴブリン共が本当に『魔王正規軍』であったとするならば、それはまさしく非常事態であり、一刻の猶予も無い。

――『魔王正規軍』
それはすなわち、魔族における唯一にして無二の『皇帝』である『魔王』の治める国、
『魔帝国』の正規軍であると言う事を意味する。

いまや昔日の栄光は殆ど消え去りつつあると言って良い程に衰退した魔帝国であるが、
それでもなお、その軍事力が決して低い訳ではない。
人類文明があまりに強力強大になり過ぎたが為に、相対的に弱く見えるが、
魔族という種自体が弱体化した訳では無いのだ。
迂闊に挑めば、その怪力で八つ裂きにされ、不可思議な魔法で殺されてしまうだろう。

そんな魔族が群れを為すだけでも恐ろしく、ましてや、魔王軍となれば装備も比較的良い。
それが最低でも一個大隊、もしかすれば連隊規模でいる可能性もあるのである。

対するこちらは、駐在所の兵力を含めても一個中隊強の騎馬警官のみ。

北部辺境では最大の兵力を備える『第20歩兵連隊』の歩兵約2千名は、
ここより約50キロ程離れた北部辺境主要都市『北方中都』に駐屯しており、
どれほど急いで来ようと彼らの到着までには1日〜2日掛ってしまう。

つまり、場合によっては騎馬警官百騎程度で、地域住民を護りながら、
数で圧倒的に勝る、しかも装備の良い相手と戦わねばならないかもしれないのだ。



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