過去ログ - 勇者「時代は変わり」魔王「風と共に去りぬ」
↓
1-
覧
板
20
35
:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(石川県)
[saga]
2012/08/29(水) 12:16:34.79 ID:/Z7DQ8RU0
ゴブリン部隊は今や完全に殺戮に酔い、『狩り』に熱中していた。
ゴブリンは元来、臆病な種族であり、その反動で調子に乗りやすい性質を持つ。
いまや完全に調子に乗り切ったゴブリン部隊は、獲物である農民達以外何も見えていなかった。
ゴブリンは魔族の中では最も低級な種族で、魔族としては貧弱であり、知能も低いが、
半面、繁殖力は異様に高く、恐ろしく雑食で、その気になれば土さえ食べ、放っておくとネズミ算式に増えて行く。
そして種の本能としてより高等な魔族には服従する性質を持っている。
その為、戦争の際は、真っ先に投入されるのがゴブリン部隊なのであり、とる戦術はズバリ『人海戦術』である。
犠牲を恐れず数を恃みにひたすら攻め、ひたすら数で圧倒する……逆に言えばそれ以外に出来る事はなかった。
ゴブリン部隊の指揮官は通常、
ハイゴブリンと呼ばれる普通のゴブリンよりは若干、体力知力共に勝った種に任せられるが、
この部隊の指揮官も、やはりハイゴブリンであった。
魔族はその等級が上がれば上がる程、人間の感性で『美しい』と言える容姿へと何故かなっていくが、
このハイゴブリンも、他のゴブリンよりは若干、まぁ『見られる容姿』となっている。
しかし、いかに容姿に優れていようと、知能と体力に勝ろうと、その本質はゴブリンなのである。
部隊が殺戮の熱狂と言う名の、戦場特有の『熱病』に侵された時、冷静にそれに御すべきなのが指揮官であるのに、
その肝心の指揮官である、このハイゴブリン自身が、殺戮の歓喜に酔い切っていた。
――この時点で、このゴブリン部隊の命運は決していたと言って良かった
<<前のレス[*]
|
次のレス[#]>>
363Res/206.13 KB
↑[8]
前[4]
次[6]
板[3]
1-[1]
l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。
過去ログ - 勇者「時代は変わり」魔王「風と共に去りぬ」 -SS速報VIP http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/kako/1346045845/
VIPサービス増築中!
携帯うpろだ
|
隙間うpろだ
Powered By
VIPservice