過去ログ - 勇者「時代は変わり」魔王「風と共に去りぬ」
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38:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(石川県)[saga]
2012/08/29(水) 12:19:50.62 ID:/Z7DQ8RU0

怒濤の六連発!
密集したゴブリン部隊への斉射は、外れる事無く全弾命中した。
連続射撃と、それによる犠牲は、ゴブリン部隊を恐慌状態へと追い込む。
彼らは、自分達の前に現れた敵が、実は自分たちよりも遥かに少ない寡兵に過ぎない事に気付かない。
重なり合い、しかも連発された銃声と、視界を塞ぐ程に出た黒色火薬の白煙、奇襲による心理的衝撃が、
ゴブリン部隊に実際よりも遥かに多い敵兵の姿を幻視させていた。

――そんなゴブリン部隊の状態を、彼らの敵たる勇者中尉は気付いていた
――故に、叫んだ

勇者中尉『Chaaaaaarge――Baaaaaayooooneeeet!!』

チャージバヨネット……すなわち、銃剣突撃である。
騎馬警官たちは、腰のベルトに紐でつないでおいた撃ち切ったカービン銃を構えた。
その銃口下部には、短剣型の銃剣が既に装着されていた。

勇者中尉自身は、腰のサーベルを引き抜き、その白刃を天へと高く掲げ、さらに叫んだ。

勇者『Forwaaaaaaaaaard!』

彼の従う騎馬警官達もまた、復讐の女神の如く叫んだ。

騎馬警官『KIEEEEEEEEEEEEEEEEEEEーー!!』

騎馬警官『TIEEEEEEEEEEEEEEEEEEEーー!!』

騎馬警官『KYOOOOOOOOOOOOOOOOOOOーー!!』

騎馬警官『YIEAAAAAAAAAAAAAAAAAAーー!!』

銃剣を煌めかせ、叫び、走り出す。

その気迫、その表情。
ただでさえ恐慌状態に陥っていたゴブリン部隊の士気は、これで完全に崩れた。
ゴブリン部隊は潰走を始め、逃げるその背中には、サーベルが、あるいは銃剣が、
あるいは、再装填された銃弾が、次々と突き刺さり、追撃の犠牲が続出する。
ゴブリンは、算を乱し、蜘蛛の子を散らす様に、逃げる他無かった。

手持ちの銃弾も少なく、数も少なく、深追いは、したくとも出来ず、
勇者中尉達は、逃げるゴブリン達の背中を見送る。

――初実戦に、勇者中尉は一先ず勝利したのだ



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