過去ログ - 勇者「時代は変わり」魔王「風と共に去りぬ」
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52: ◆2GCrAwA30Q[saga]
2012/09/01(土) 21:42:55.37 ID:YUzVCn9G0

騎馬警官「重たい荷物は置いて行ってくださーーい!」
騎馬警官「急いでくださーーい!急いでーー!」
騎馬警官「荷物は最低限でお願いしまーす!荷物は最低限でーー!」

避難誘導にあたる騎馬警官達の声が、人々の悲鳴や嘆きの中で一際大きく聞こえる。
幸い、この付近に住むのは皆農民で、普段から野良仕事をしている為か、足腰が強く、健康な者が多い。
避難は、土地から離れるのをやたらと渋る何人かの説得を除けば、比較的順調に進んだ。
やはり、魔族が来た、という事実が大きい。皆一刻も早く逃げたがっているのだ。

北部辺境にとっての魔族は、まだまだ恐るべき『脅威』なのだ。
たとえ、火薬の力で、多くの魔族が駆逐された現在においても、なお。
それは種族の違いから来る、根源的、本能的恐怖なのだろう。
だからこそ、土地から離れるのを嫌がる農民達が、
びっくりするほど従順に指示にしたがってくれたのだろう。

勇者中尉「――急がにゃ……」

ともかく、今は急ぐことだった。
この場を歳の割にしっかりものの若年少尉に一旦任せ、勇者中尉は曹長と共に駐屯所へと先に馳せ戻った。



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