過去ログ - 勇者「時代は変わり」魔王「風と共に去りぬ」
↓
1-
覧
板
20
57
:
◆2GCrAwA30Q
[saga]
2012/09/01(土) 21:49:13.60 ID:YUzVCn9G0
改めて正面に向き直れば、退役軍曹はまこと『期待』に溢れた眼でコチラを見ている。
――先祖がどうあれ、今の俺は場末の騎馬警官の中尉に過ぎない
余計な期待などされても重荷以外の何物にもならないのだが、しかし、この現状では、
地域住民の不安を少しでも解消するためにも、副官少尉が俺の生まれを告げた意図も理解できる。
だから、一際恰好つけた仕草で、退役軍曹へと、他の志願兵にも聞こえる様な大声で応えた。
勇者中尉「無論、自分は対魔族戦のエキスパートだ。大船に乗った気持ちでいたまえ!」
退役軍曹「ハハハッ!期待させて頂きます!中尉殿!」
退役軍曹「みんなーーっ!勇者中尉殿が来てくれたぞーーっ!」
退役軍曹「もう大丈夫だ!勇者殿が魔族共をブチ殺してくれるぞーーッ!」
――うぉぉぉぉぉぉっ!
志願兵達の間から、歓声が挙がり、意気が上がった様子が見えた。
志願兵「勇者バンザーーイッ!共和国バンザーーイッ!」
志願兵「勇者バンザーーイッ!共和国バンザーーイッ!」
万歳の雄叫びが聞こえ、帽子を振って俺にエールを送る姿も見えた。
俺はそう言った声やエールを背に、駐屯所の建物へと一旦入って行った。
あたかも、やるべき仕事がある様な姿を振るまったが、実はそれは違う。
要するに……『いたたまれなくなった』からだった。
重荷で、胸が潰れそうだった。
<<前のレス[*]
|
次のレス[#]>>
363Res/206.13 KB
↑[8]
前[4]
次[6]
板[3]
1-[1]
l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。
過去ログ - 勇者「時代は変わり」魔王「風と共に去りぬ」 -SS速報VIP http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/kako/1346045845/
VIPサービス増築中!
携帯うpろだ
|
隙間うpろだ
Powered By
VIPservice