過去ログ - 勇者「時代は変わり」魔王「風と共に去りぬ」
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63: ◆2GCrAwA30Q[saga]
2012/09/04(火) 13:15:28.61 ID:PuAv+VZU0

勇者中尉「原因としては何が考えられる?」
電信少尉「嵐なり大雨なり、気候が荒れているならば、自然により事も考えられるのですが」
電信少尉「ここ数日は天候も穏やかそのものの日が続いていましたからね。となると……」
勇者中尉「人為的に、破壊された、か」
電信少尉「そうなります。電信線が切られたのか、あるいは中継所が襲われたのか」
勇者中尉「下手人は魔族どもかな?」
電信少尉「現状ではそう考えるのが自然ですが、しかし……」

電信少尉は、ここで首をかしげてみせた。

電信少尉「連中に電信の原理が理解できるとは到底思えないんですがね」
電信少尉「連中の科学技術に関するあらゆる分野は、我々人類に対して極めて遅れています」
電信少尉「それこそ……百年単位で遅れていると言っていいでしょう」
電信少尉「そんな連中に電信線を断つなどと言う発想が出来るでしょうか?」

電信少尉の言う事も最もである。
しかし、仮にも『勇者』の末裔たる勇者中尉は、魔族の文明をむやみに侮る事は『生理的』に出来なかった。
一族の古老達より、耳にタコが出来る程に、一族の歴史と、魔族との長い戦いの歴史を語り聞かされて育ったのだ。
無意識的に、勇者中尉は魔族に対しあらゆる種類の警戒心を抱く性質を持っていた。



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