過去ログ - 勇者「時代は変わり」魔王「風と共に去りぬ」
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80: ◆2GCrAwA30Q[saga]
2012/09/04(火) 13:36:25.61 ID:PuAv+VZU0

――敵が彼らの接近に気付き、挟み討ちを恐れて退いたのは解った。

しかし、この辺りには騎馬警官はともかく、騎兵隊は配置されていなかった筈だ。
一体、何処の部隊だ?

急場を救ってくれた騎兵達が、こちらへと近づいてくる。
騎馬警官や義勇兵達は、帽子や小銃を振って歓声を上げ、彼らに歓迎と感謝の意を示していたが、
彼らが近づき、その姿の詳細が明らかになるにつれ、その声や仕草は小さくなっていった。

副官少尉が、苦虫をかみつぶした様な表情に変わるのが、見えた。

件の騎兵隊は、こちらの駐屯所のすぐ側まで接近すると、そこで止まり、
騎兵隊の指揮官らしき一騎が、一群より出て、俺の方へと向かって来る。

エポーレットと呼ばれる、総が垂れているも型の派手な赤い肩章が特徴的なソイツは、
俺の前まで来ると馬を止め、俺にこう問いかけた。
鈴の鳴る様な、美しい『女』の声だった。
騎兵隊特有の、羽飾り付きの山形帽型制帽の下の顔は若く美しく、
肌は抜ける様に白くて、そして、その耳は『長く尖って』いた。

女エルフ中尉「見捨てるのは忍び難かったので助けた」
女エルフ中尉「当方は、第2エルフ槍騎兵連隊所属の先遣小隊だ」
女エルフ中尉「自分は指揮官の『女エルフ中尉』」
女エルフ中尉「この部隊の指揮官は君かね」

――援軍は、よりにもよって『エルフ』だった
――しかもその指揮官は、若い女と来た

厄介事は重なるものだが、こいつは本当に面倒な事になった
よりにもよって予期せぬ援軍は、『エルフ』だったのだ。



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