過去ログ - 小鷹「安価で友達作る」 3
1- 20
474:エロ安価も構わないよ  ◆0WipXNi8qk[saga]
2012/09/02(日) 17:26:15.47 ID:LhP3XAl4o

「さとりヘルメット。理科部の発明品の一つだ。相手の心を読む」

「ほう、なんだか凄いもの作ってるんだねぇ」

「理科が居るからな。とにかく、それを使って夜空の心を読んだんだから、間違いないんだよ」

「……それってさ、心の奥底まで読めるものなのかな?」

「あぁ、そうだって聞いた」

俺の言葉を聞いて、ケイトは困ったように頭を押さえた。

「あちゃー、それじゃわたしの勘違いなんかねー。仮にも教師なのに恥かしいよ」

「ていうか、ケイトは何で夜空がまだ俺の事が好きだなんて思ったんだ?」

「三日月さんのイメージ的に、一度好きになったらそう簡単にその気持ちは変わらない、と思ったんだよ。
 それに君、周りに女の子多いっしょ? 妹くんとマリアは除外するにしても、三日月さん以外に志熊理科さん、柏崎星奈さん、楠幸村さん……」

「あいつらは同じ部活の友達ってだけで……」

「でも三日月さんはそう思わないかもしれない。
 それこそ自分に興味が無いような態度をとられたら、もしかして他に好きな子が居るんじゃないかって思うかもしれない」

「…………」

「でもそのさとりヘルメットってやつで確かめたんならそんな事もなさそうだねー。…………って、あれ、小鷹くん?」

俺はケイトの言葉を聞いて少し考え込む。
ありえなくもない、そう思ってしまった。

あの文化祭の日、夜空の表情は簡単には忘れられないほど悲しみに満ちていた。
あれ程の表情をして、後日すぐに「これからは友達でいよう」なんて前向きに考えられるのか?
三日月夜空は、そんな性格だったか?

先程の理科部での会話が頭に蘇ってくる。
理科の媚薬が発見されて、俺と夜空がそれを使っていかがわしい事をしたんじゃないかと疑われた時、夜空は何と言った?


『そういう事を言われると……小鷹が迷惑だろう…………』


このセリフは……まさにケイトが今言った事が当てはまるのではないか。
夜空は、自分のことは俺にとって全くの対象外なんだと決め込んで……。
そんな俺に気を使って、自ら身を引いた……?


いや、待て。そんな事はありえない。
俺はさとりヘルメットを使ったんだ。それでハッキリと夜空の心の声は聞いている。


《本当に小鷹らしい…………。小鷹はこうして友達として接してくれているのに、私は…………》

《これでいいんだよな…………友達とはこういうものなんだから…………》


これを聞けば、夜空が俺と元の友達に戻りたがっているのが分かる。
そしてこれが夜空の心の底からの声なんだ。
夜空がまだ俺のことを想ってくれているなんていうのは、都合のいい俺の妄想に過ぎない。
さとりヘルメットが全てだ。曖昧な推論などこれの前では意味がない。あの天才の理科の発明なんだから…………。

そこまで考えて、ふと一つの疑問が頭に浮かんだ。


……理科の発明品は絶対だったか?


俺の思考が停止しかける。
いや……さすがにそれは…………ないはずだ。
確かに握手の練習機なんかは、暴走して危うく夜空の手を握りつぶす所だった。
それでも、そんな例は珍しい方で、機能だけは全部上手く言っている事が圧倒的に多い。

「ちょっと悪い、電話かける」

「へ?」
 


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
1002Res/484.47 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice