48: ◆0WipXNi8qk[saga]
2012/08/28(火) 17:16:56.74 ID:cG88bZ7Ho
理科室には星奈と小鳩の二人以外は来ていた。
あの二人はまだ心の傷が癒えないのだろうか。まさかそこまでショックだったとは。
そして夜空はいつも通り本を読んでいた。
俺は思わず立ち止まって夜空をじっと見てしまう。
もしかしたら来ていないのではないかとも思っていたので、何と声をかければいいのか分からない。
すると理科がドアの開く音にこちらを見て、
「あ、こんにちは小鷹先輩…………ってそんな所に突っ立ってどうしたんですか?」
「あ、いや……」
「分かるぞ小鷹。お前も『おっ、今日も肉がいない! ラッキー!』と思ったのだろう?」
なんと夜空はニヤニヤとした笑みを浮かべながら普通にそんな事を言ってきた。
俺は目を見開いて驚く。
いろいろなパターンは想像していたが、まさかこんな反応が待っているとは思わなかった。
「ん、どうした? あぁ、もしかして昨日のことか?
あれはすまなかったな。私も色々あって心に余裕がなかったんだ。だからお前の気持ちを察することもできなかった」
「え……いや、あれはどう考えても俺が悪かったから…………」
「ふむ。それなら、ここはお互い悪かった、で収めることにしよう。なんだかリア充っぽい仲直りの仕方だし」
許してもらえるのなら、俺にとっては良い事だろう。
しかし、今の夜空はどこかおかしい気がする。
表面的には確かにいつもと変わらない。だが、もっと別のところで何かが違う気がする。
それでも、それが何かと具体的に言うことはできない。
理科は首を傾げて、
「先輩達何かあったんですか?」
「おぉ、昨日は夜空も幸村もおかしかったんだぞ! なんかなー……」
「マリア、ポテチをやろう」
「やった――!!」
「……? まぁ済んだ事なら別にいいのですけど……」
「夜空のあねご」
ふいに幸村の静かな声が部屋に響く。
いつもと同じ無表情で、声も感情の乗っていない無機質なものなので本当に何を考えているのか見当もつかない。
「どうした幸村?」
「……あねごはそれでよろしいのですか?」
「さっきも言っただろう。あれは私も悪かったのだ」
「……あねごがそう仰るのであれば」
幸村は大人しく引き下がった。
しかし、正面から向き合う二人の間では何か言葉以上のやりとりがあったような感覚がする。
理科はちょっと興味ありげに幸村を見ていたが、すぐに立ち上がってホワイトボードの前へと歩いて行く。
「それでは今日も活動を始めましょう。夏休みももうすぐ終わるんで、ここらで私達のためになる実用的なものを作ることが出来ればいいのですが」
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今回の活動で作る発明品が>>49-51の中から、>>51の投稿時間のコンマ以下の数字で決定
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/08/28(火) 00:00:00.(00)←ここ
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