713: ◆0WipXNi8qk[saga]
2012/09/06(木) 17:37:56.07 ID:ckjcihEbo
追い詰められた夜空は何かを決心した表情になる。
これまで以上にモニターに集中し、カチャカチャとコントローラーを操作する。
俺でも分かる。夜空は何かを狙っている。
夜空の操る鳴上悠は明らかに先程までの動きとは違う。
それでも、理科は変わらずに連続攻撃を仕掛け体力を削り取っていく。
その時――――。
「ここだ!!!」
画面が暗転した。
一発逆転の希望、一撃必殺技だ!
鳴上悠が刀を地面に突き立てると、電撃が辺りに広がっていく。
これがヒットすれば、体力を全て奪うことができる。
まともに戦えばここからこの絶望的な差をどうにかするのは難しいかもしれないが、これならば逆転の可能性がある。
これにはさすがの理科も焦る……かと思いきや。
「いやいや、当たりませんって」
理科は何でもないように、簡単にガードしてしまった。
直後、千枝の蹴りが直撃して数ドットの体力が完全に消え去った。
画面に大きくKOの文字が出る。
何ともあっけない幕引きだった。
夜空は俯いて悔しそうに、
「くそ……っ!!」
「お前どんだけ落ち込んでるんだよ……」
まさか夜空がゲームにここまで熱中するとは思わなかったので少し意外に思う。
しかし、夜空は俺の言葉を聞くやいなや、バッとこちらを向いて、
「これで理科が一位確定だ!! 罰ゲームを忘れたのか!!!」
「…………あ」
そうだ、そうだった。
これで理科は2勝。トップが決まった。
そして次の俺と夜空の負けたほうが…………理科のお願いを何でも一つ聞かなければならない。
背筋がゾクッとする。
「うふ、うふふふふふふ…………さぁて、罰ゲームは何をやってもらいましょうかね……。
安心してください、小鷹先輩の時と夜空先輩の時、どっちもちゃんと考えておきますから!!」
頬を染めた恍惚の表情で悶えている理科。
……嫌だ。絶対に嫌だ。
理科の罰ゲームなんて考えたくない。どうせ考えた所で、その更に上をいく鬼畜なものが待っている気がする。
俺と夜空の目が合う。
周りの空気が凍り付く。音が一切聞こえない。
十年前、夜空とケンカした時以上の緊張がお互いの間に広がる。
これは、人生をかけた勝負だ。
俺と夜空はコントローラーをしっかりと握りしめ……対戦が始まった。
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勝負の行方が>>714-715の投稿時間のコンマ以下の数字で決定
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/06(木) 00:00:00.(00)←ここ
夜空(鳴上悠) HP100 >>714
小鷹(巽完二) HP100 >>715 ※ゲーマー補正でコンマ以下に+20
コンマ以下の数字が小さい方が、その差だけダメージ
00または99で一撃必殺発動
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