892: ◆0WipXNi8qk[saga]
2012/09/12(水) 01:07:16.31 ID:KWJIPSLgo
ケータイを開くと、そこには日高日向という名前が表示されていた。
俺は少し驚いて通話ボタンを押す。
「もしもし、日向さん?」
『おぉ、悪いな小鷹。こんな時間に』
「いや、別にいいんですけど……どうしたんですか?」
『……お前の声が聞きたくなったから……では理由にならないか?』
「えっ!?」
『くはは、冗談だ!』
「な、なんだ……」
思わずドキッとした俺は溜息をつく。
それだけ先程の日向さんの声の調子がそれっぽかった。
この人、演技の才能もかなりあるのではないか。
すると日向さんは嬉しそうに、
『悪い悪い、こんな時間に男に電話をかけるなど初めてだったからな! 少し悪ふざけをしたくなった』
「え、そうなんですか? 日向さんなら彼氏とかもすぐできそうですけど」
『いやそれが生まれてこのかた、そういった恋愛沙汰は皆無でな。正直このまま生き遅れていくのではないかと危機感さえ覚えている』
「女子高生が何言ってるんですか……」
日向さんにそういう話がないというのは意外だったが、よく考えればそうかもしれない。
高嶺の花とはよく言うが、日向さんの場合はエベレストのてっぺんに咲く花のようだ。
並大抵の男が半端な気持ちで挑んでいいレベルではない。
日向さんは少し気を取り直して、
『おっと、すまないな。愚痴みたいになってしまった』
「あ、いえ、構いませんよ」
『おぉ、それならこれから一時間ほど聞いてくれるか!』
「……それは勘弁して下さい」
『くはは、分かった分かった。それでは本題だ』
俺は意識を耳に集中する。
こんな時間にわざわざ電話してきたのだ。たぶん重要な事なのだろう。
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日向の要件が>>893-894の中から、>>894の投稿時間のコンマ以下の数字で決定
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/12(水) 00:00:00.(00)←ここ
偶数→>>893
奇数→>>894
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