158:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/09/19(水) 22:27:32.33 ID:CZWxbiQ2o
イケヤマはむっとしたようだった。
「俺はあんな女なんかに興味ねえよ。俺が好きなのはおまえなんだって」
「あたしより綺麗じゃん? あの人たち」
「俺はさ、おまえの清純で初心なところが好きなんだよ。あんなビッチなんかごめんだ
よ」
え? こいつは何を言っているのだろう。あたしが清純で初心な女?
シリアスな場面だったのにあたしは思わず笑い出してしまった。
「清純で初心な中学生の子がこんなとこでお酒なんか飲むわけないじゃん」
あたしはイケヤマに言った。「もっと言えば清純な子があんたなんかと付き合うわけな
いでしょ」
「そういやあんた、まじめで大人しい格好の女の子が好みだったよね」
あたしはそこでこいつの嗜好を思い出した。「前にあたしにも黒髪ロングでスカート長
くしろとかって言ってたもんね」」
「まあ言ったけどよ」
「いい加減にしろよ。あたしにあんたの幻想を押し付けるな。あたしはどうしようもない
ビッチであんた好みの真面目な女じゃないつうの」
「おまえはビッチじゃねえよ」
イケヤマは愚鈍な表情であたしを見て繰り返した。
いったいこいつにあたしの何がわかるというのだろう。
あたしが遊び始めた理由。あたしが兄貴を嫌いになった理由。あたしの派手なギャル風
の服装に眉をひそめていたママの視線にあたしが快感を覚えた理由。
あたしの気持なんか何にも知らないで適当な思い込みで喋るな。
「あたしはあんたがそうあって欲しいと思っているような女じゃないよ。あんたが大人し
い子とかが好みならさ、こないだイイダたちにレイプされそうになった富士峰のお嬢様と
かいたじゃん? ああいう子たちと付き合えばいいんじゃね?」
多分あんたじゃ怖がられて逃げられてお終いだろうけどね。あたしは嫌がらせでそう言
ってみた。
「俺はおまえの方がいい」
あたしはため息をついた。イケヤマには話が通じない。
その時あたしに天の啓示のような思いが降ってきた。
きっと酔っていたせいだろう。そこまでひどいでも効果的な行動は、いくらあたしでも
素面で思いつけるようなことではなかったから。
1002Res/1204.35 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。