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277:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/10/06(土) 22:56:43.73 ID:XUDIxlOTo

 結局、行列ができていたファミレスで席に案内された頃にはもう夜中の三時を過ぎてい
た。並んでいる間、立ったまま僕の肩に寄りかかってうとうとしていた明日香は、席に案
内されると急に元気を取り戻したようだった。

「ねえ。何食べる? ケーキを食べようかと思っていたけど考えたら今日は大した食事し
てないしさ。一緒にピザとか食べちゃう?」

 明日香はずいぶん楽しそうだ。

「おまえが決めていいよ。何が来ても文句は言わないからさ」

 明日香はそれを聞いて再び真剣な表情でメニューに目を落した。

 注文は明日香に任せよう。僕はメニューをテーブルに置いて何となく周囲を見回した。

 その時僕は近所の神社の参拝帰りの客とは思えないスーツ姿のビジネスマンみたいな人
が隣の席に案内されているのぼんやりと見ていた。その人には女性の連れがいた。

「叔母さん?」

「え、何々?」

 僕の大声に驚いた妹が目をメニューから上げた。

「何だ。明日香と奈緒人か。偶然じゃんか」

 そこには玲子叔母さんが立っていて、どういうわけか飽きれたように僕たちを眺めてい
た。

「あんたたち、こんなとこで何してるのよ。兄妹でデートでもしてたの?」

「叔母さんこそデート?」

 明日香が嬉しそうに叔母さんに聞いた。

 そう言えば叔母が男の人と一緒のところを見るのは初めてだ。

「・・・・・・こんな時間に外出とか結城さんや姉さんは知っているんでしょうね」

「だってパパもママも全然連絡してこないんだもん」

 明日香が口を尖らせた。

「何? 大晦日も二人きりだったの? あんたたち」

「そうだよ」

 叔母さんは驚いたようだった。そして叔母さんと僕たちの会話を聞いている人に言った。

「酒井さん悪い。打ち合わせはまた今度にならない?」

「え? 何で」

「用事ができちゃった。悪いけど」

「はぁ。まあいいですけど。でも打ち合わせしないなら大晦日に呼び出さないでよ。僕に
だって家庭があるんだしさ」

「ほんとにごめん。そのうち埋め合わせするから」

「まあ独身の人にはわからないでしょうけど、家族持ちには特別な日なのに」

 そうぶつぶつ言いながらその男の人は去って行った。


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