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31:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/08/31(金) 23:57:00.15 ID:/RawQli4o

「ふ〜ん。そんなことがあったんだ」

 兄友が学食のカツカレー大盛りを食べながら言った。

 僕は昼休みになった途端、兄友に昨日と今朝の出来事を全部話して相談したのだった。

「よかったじゃんか。初めて会って気になってた子が次の日におまえに告ってくるなん
て、何かのアニメみてえだな」

 それは兄友に言われるまでもなく自分でも考えていたことだった。こんな僕にはもっ
たいないほどの幸運としか言いようがない。

「まあ素直におめでとうと言っておこう。女もこのことを聞いたら喜ぶよ。どういうわ
けかあいつ、やたらおまえのこと気にしてるしさ」

 女さんは約束どおり僕の恥かしい勘違いの告白のことを誰にも言わなかったようだ。
彼女は彼氏の兄友にさえ黙っていてくれたのだ。

「そんで明日も駅前で待ってるんだろ、その女子中学生の子って」

「うん」

「きっちり決めろよ。おまえいざと言う時無駄に迷うからな。こういう時は余計なこと
を考えずに素直にただ一言、俺もおまえが好きだ、でいいんだからよ」

「・・・・・・僕も君が好きです、じゃだめか?」

「それでもいい。僕とか君とは普通は言わねえけど、おまえそれが口癖になっちゃって
るしな。変に気取ってもすぐにばれるだろうしよ」

 兄友に相談していると僕はだいぶ気が楽になってきた。ナオのメールを見た時の興奮
や歓喜は時間が経つにつれ僕の中でプレッシャーに変化していた。

 こんなに都合よくあんな美少女が僕に告白するはずがない。だとしたら何で彼女は出
会った翌日にろくに会話したこともなくどういう男かわからない僕なんかに告白したの
だろう。しかも今朝は妹の嫌がらせにも会ったわけで、彼女の僕に対する印象は最悪の
はずだった。

 でも兄友はそんな僕の心配なんか今は考える必要なんかないと僕に言った。

「おまえのことが気になって夜も眠れないとかメールにはっきり書いてあるじゃん。こ
れ以上彼女に何を求めてんの? おまえ」

「とりあえず彼女のことが気になるんだろ? それなら明日君が好きって言えよ。付き
合ってみてこんなじゃなかったって愛想つかされることなんか心配してたらいつまで経
っても彼女なんかできねえぞ」

 多分兄友の言うとおりなのだろう。


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