32:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/08/31(金) 23:59:59.10 ID:/RawQli4o
兄友に励まされ背中を押された僕は明日の朝、彼女に僕も君のことが好きだと返事す
ることにした。
できれば明日までの緊張に耐えられそうになかったので今日中にメールで返事をした
かった。
兄友もメールでもいいんじゃね? って言っていたけど、彼女からは明日の朝返事を
するように言われていた僕はとりあえず緊張に耐えながら彼女の言葉に従うことにした
のだった。
帰宅すると家には誰もいなかった。両親は今夜も遅いか職場で泊まりなのだろう。も
ともとうちは昔から両親が家にちゃんといる方が珍しいという家庭だった。
それに僕にとって幸いなことに最近では珍しく二日間も連続して僕に嫌がらせをして
きた妹も今夜はまだ帰宅していなかった。多分彼氏と夜遊びでもしているのだろう。妹
は両親がいない夜は家にいる方が珍しいのだ。
そしてそんな妹のことを、僕は余計なトラブルを起こすのが嫌だったから両親に告げ
口とかしたことはなかった。妹がよく言うようにあいつのことは僕とは関係ないのだ。
とりあえず今日は簡単な食事を作って寝てしまおう。僕は明日の朝、ナオの告白に返
事をしなければならない。そんな重大な出来事を抱えて普段のように夜を過ごすことな
んか考えられなかった。実際、今だって胃がしくしく痛むほどのストレスを感じている
のだから。
僕は妹がいないことを幸いに、義務的に味すら覚えていないカップ麺だけの食事を済
ませるとさっさとベッドに入って目をつぶった。
ようやく眠りにつきそうだった僕は、階下でどたんという大きな音が聞こえたせいで
て目を覚ましてしまった。
大きな物音に続いてけたたましい笑い声がリビングの方から響いてきた。僕は強く目
をつぶって階下の出来事を無視しようとした。明日は早起きしてナオに告白しなければ
いけない。こんな夜に階下に下りていくのは心底から嫌だった。少しだけこの騒音を耐
えていればすぐに収まるに違いない。僕は無理にもそう思い込もうと思った。
父さんと母さんが深夜に帰宅したときは僕たちを起こさないようひっそりと帰宅して
できるだけ音を立てないようにシャワーを浴びたりしてくれていることを僕は知ってい
た。だから階下のこの騒音は夜中に帰ってきた妹に違いなかった。
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