5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[sage]
2012/08/29(水) 00:12:39.76 ID:ogCHSW01o
今朝は偶然に早起きしたせいで妹と顔をあわせずに済んでよかった。
俺は駅への坂道を下りながら思った。僕がいないだけなら両親と妹はそれなりにうまく
やっていける。ちょっと早起きして早出するだけで両親も僕も、そして多分妹も朝から
ストレスを感じずにすむのだ。父さんだけではなく母さんも仕事を持っているのだし、
朝から嫌な想いなんてしたくないだろう。それでも懲りずに妹の前で僕に話しかけてく
れる父さんと、特に母さんには僕は感謝していた。
駅に向う坂道の途中で僕はほほに雨滴を感じた。雨がふるようには思えなかったけど
天気予報は正確なようだった。でもこの程度の小雨のうちに駅まで辿るつけるだろうと
僕は思った。傘は持っていたけど開かずに済むならその方がいい。僕は込んだ電車の中
で濡れた傘を持つのは嫌いだった。濡れた傘が自分の足にべっとりとついてズボンが濡
れることも嫌だったけど、それ以上に他人の服に自分の濡れた傘が当たるのも気が引け
て嫌だった。
でも込み合った電車の車内ではそれを回避するのは難しかった。
もう少しで駅が見えてくるところで、突然アスファルトとの路面に雨が叩きつけられ
る音が響き出した。結構な雨量だった。
僕は傘を開こうとしたけど目の前に電車の高架下のスペースが目に入った。とりあえ
ずあそこなら雨には打たれない。そこまで行ってから傘を開こう。僕は高架下の濡れな
い場所に向かって走り出した。
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