675:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/01(土) 22:35:02.39 ID:LrpdIN9mo
「何か頭痛いなあ」
叔母さんが言った。
「叔母さん、何か甘いものを飲んだほうがいいよ」
気を取り直した明日香が言った。「砂糖が入っている飲み物が叔母さんの体にはいいん
だって」
「いらない」
叔母さんは一言で切り捨てた。「どうせならシャワー浴びてからビール飲みたいな。何
か体がべとべとする。仕事しながら寝ちゃったのかな」
「今日はもう遅いしこのまま寝ちゃったら」
明日香が必死になって笑顔を作っていることがわかった。
「何でよ」
「頭痛いなら風邪ひいてるかもしれないし、シャワーとかよくないよ。お酒もだめ」
「・・・・・・何か偉そうじゃん明日香は」
叔母さんが不服そうに言った。
「うるさいなあ。風邪ひいてるときくらい叔母想いの姪の言うこと聞きなよ」
「はいはい」
叔母さんは笑った。その笑みはとても幸せそうで、そのことに僕は逆に心が痛むのを感
じた。
「何であんたたちがここにいるのかは知らんけど、お言葉に甘えてあたしは寝るからね」
「うん。そうした方がいいよ。甘いもの飲む?」
「アルコールが駄目なら何もいらない」
叔母さんが再びベッドに横になって拗ねたように言った。「あんたたち、ここに泊まる
のはいいけど、結城さんか姉さんには話してあるんでしょうね」
「あるある」
明日香が笑顔で嘘を言った。
「ならいいけど。確かにあたしはあんたたちの味方するとは言ったけど、あたしの寝室で
イチャイチャしてたら追い出すからね」
「しないよ」
どういうわけか明日香が静かな声で言った。
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