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944:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/02/07(木) 22:50:55.07 ID:1AQJe9pWo

「結城先輩とお付き合いを始めたの」

 そう玲菜に対して話したとき、麻季は少し緊張していた。玲菜が結城先輩のことを好き
なのだとしたら、玲菜は相当ショックを受けるかもしれない。もともと玲菜への意地から
始めた自分の行動について、この頃には麻季は結城先輩のことが好きで始めたことだと思
い込むようになっていた。

 だから今の麻季は友情よりも男への恋を優先した玲菜のことをもはや恨んではいなかっ
た。むしろ自分と結城先輩の付き合いに彼女がショックを受けないかだけを心配していた
のだ。

「そっか」

 玲菜はあっさりと言った。

「ごめんね」

「何で麻季が謝るのよ。あんたの誤解だって」

「・・・・・・それならいいんだけど」

「あたしは別にどうでもいいんだけどさ。ちょっとだけ鈴木先輩と神山先輩のことが気に
なるな。きっと傷付いてると思うよ」

「博人君は神山先輩とは付き合ってないって」

「もう博人君って呼んでるんだ」

「う、うん。ごめん」

「だから、謝らなくてもいいって。でも付き合ってなかったにしても神山先輩はショック
だろうなあ。結城先輩に失恋したんだしさ」

「よくわかんない」

「それに鈴木先輩は絶対落ち込むよね。付き合ってた彼女を後輩に取られちゃったんだも
んね」

「あたし鈴木先輩の彼女だったことなんかないもん」

「・・・・・・抱き合ってキスしてたくせに」

「突然先輩からされただけだよ」

「あっちはそう思ってないって」

「まあ、でも」
 ここで初めて玲菜が麻季に優しく微笑んでくれた。「鈴木先輩には悪いけど、付き合う
なら結城先輩の方がいいよね。安心できそうだし」

 玲菜の言葉を聞いて麻季は、ああよかった、これからも玲菜と友だちでいられると思っ
てほっとした。


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