過去ログ - ビッチ
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981:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/02/13(水) 22:55:45.24 ID:kDGj/IPLo

 確かに博人は麻季のことを大切に考えているようで、それから長いこと彼は麻季を抱け
ないことに耐えているようだった。事実、彼はその夜から全く麻季に手を出そうとしなく
なった。

 博人には思いも寄らないことだろうけど、耐えていたのは麻季も同じだった。セックス
がないだけならまだ耐えられたかもしれない。でもあの夜以来、博人は自分から麻季の身
体に触れないようにしているようだった。多分、抱きしめ合ったりキスしたりした後の自
分の衝動に自信が持てなかったのだろう。今ではハグやキスは全て麻季の方からするだけ
になり、彼はそんな麻季に軽く応えるだけだった。

 全部自業自得だ。博人君は自分を抑えてくれている。そう理解はしていたけど彼女の方
もそろそろ限界に来ていたようだった。

 ある夜、我慢できなくなった麻季は博人に甘えるように彼に寄り添った。いつもの軽い
キスとかでは済まない予感がする。その夜の麻季はまるで恋人同士だった頃に時間が戻っ
たみたいに博人に甘えた。麻季はもう我慢ができなかったのだ。それは決してセックスだ
けのことではない。麻季にとっては博人との肉体的な接触が激減したことが不安で仕方が
なかった。

 そういう麻季の気持を正確に理解したように、博人はいつもと違って真剣な表情で麻季
を強く抱き寄せようとした。



『拒否しなさい』

 またあの声だ。

『もうやだよ。一度は拒否したんだからもういいでしょ。拒否しても博人君はあたしのこ
とを嫌わなかった。博人君の気持はもうこれで十分にわかったんだし』

『やり始めたことは中途半端にしちゃいけないね。拒否するくらいで彼の気持が理解でき
るくらいなら、何も鈴木先輩と寝ることなんかなかったじゃん』

『だって・・・・・・』

『だってじゃない。君だってわかってるんでしょ。単にセックスを拒否した程度で彼の気
持なんて試せないって』

『あたし、博人君に抱かれたい。彼に好きなようにさせてあげたいの』

『博人の気持を知るためだけじゃない。ここで流されたら怜菜に博人を取られるかもしれ
ないんだよ』

『そんなこと』

『さあ勇気を出して』


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