過去ログ - 【聖杯戦争】やる夫はステゴロワイヤーアクションで戦うようです
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56: ◆ylCNb/NVSE[saga]
2012/09/03(月) 09:54:58.58 ID:7ECcEwQ80

 アーチャーの真名は「甘蠅(かんよう)」。春秋戦国時代と呼ばれる古代中国で
弓の仙人と謳われた名人である。その技は”不射之射(ふしゃのしゃ)”。
撃たずにして、之(これ)を射る、という超人芸だったという。

 「ほうほう、俺(わし)の技はなあ、”直死の魔眼”と同じ類と思いなされ。」

 アーチャーがいう”直視の魔眼”とは異能のひとつだ。
この世に存在するものは全て、誕生と同時に死を内包して成立している。

 直死の魔眼に映る線と点は、万物が誕生とともに内包する死の概念そのものだ。
それを切るだけで、死という結果を相手に突きつけることができると言われている。

 血を流しすぎて死ぬ、内蔵の機能が止まって死ぬ、そういう過程は直死の魔眼にはない。
直死の魔眼の持ち主に切られれば、結果として死だけが残るからだ。

 アーチャーの技はそれと同じだ。こいつが狙えば、当たったという結果だけが突きつけられる。
何かが空中を飛んで、それが相手に当たるという過程を無視して、当たったという結果だけが
相手に突きつけられる。狙い、構える、この二動作でこの英霊の射撃は完成する。

 狙うだけで撃ったという結果が成立する。ゲイ・ボルグやアンサラーと同じだ。
因果律を無視し、結果を先に決定する宝具に分類される。

 構えて放てば、持ち主が死んでいても必ず心臓を刺し貫く伝説の魔槍「ゲイ・ボルグ」。
必ず後の先を取る、”後より出て先に断つ”と謳われたフラガ家の家伝の魔術礼装「フラガラッハ」。
そして、切れば相手に死を突きつける「直死の魔眼」という異能。

 だが前者三者を大きく突き放すのは、「不射之射」は遠距離であるということだ。
しかも並みの長距離ではない。軽く1km以上は離れた鳥であっても、この英霊には
鼻の息がかかる位置の相手を指でつつくほどの難しさもない。

 何より、先の三者と違い、この英霊の攻撃は避けることも防ぐこともできない。
何かが飛んで当たるという過程がないからだ。当たるという結果しかない。

 アーチャー自身、先例の三者が同時に敵として対峙しても勝てる自信があるという。
齢が10を数える前に落ち葉も射抜く技量に達したアーチャーにとって問題にもならないだろう。

 ひとつ懸念するのは必中であっても、必殺ではないという点だ。
だがこいつを敵にした相手は不運だ。逃げることのできない攻撃を一方的に浴びるのだから。
それに射程も、早撃ちに関しても、こいつは並みの英霊じゃない。接近こそ至難の業だ。



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