14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)[saga]
2012/08/30(木) 23:12:38.62 ID:i6e9y6l20
約束の時間になって、私は重くはない鞄と共に大量の本を抱えて図書室を出た。
先に書庫に寄りだいたいの本を返したあと、何冊かの本をもう一度持ち直して教室へ向かった。最後の教室に入ったときだった。
バタンッ、バタンッ
そんな音がして腰を抜かしかけた私は、一匹の鳥が窓に体当たりしているのを見た。
よく見ると、窓に体当たりしているのではなくてすぐ外にあった大木の枝を揺らしているようにも思える。
慌てて駆け寄って窓を開けると、その鳥は勢いあまったのか吹き飛ぶようにして教室に転がり込んできた。
私は咄嗟に耳を塞いだ。目を逸らした。最後に残っていた一冊がぱたんと床に落ちた。
動物の声は聞きたくなかった、なにも。聞きたくはなかった。
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