過去ログ - 千早「不器用な私と不器用なプロデューサー」
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12:投下[saga]
2012/08/30(木) 09:25:12.17 ID:r7/tUdvr0
千早「今更……何を……っ」

 言葉とは裏腹に、頬の筋肉が緩んでいる自分に辟易する。
 プロデューサーに捨てられたと嘆き、責めていたくせに、
プロデューサーからの連絡が入るやいなやだらしなく喜んでしまう。

 私は、いつの間にこんなに弱く……!

 以前は違った。以前の私なら歌えればそれでよかった。
 アイドルも仲間もプロデューサーも、歌以外の全てはどうでもよく、私にとって歌が全てだった。
 そんな私を周りは「孤高の歌姫」と評し、また蔑んでいたけれど、その評価自体、私自身にはどうでもよかった。

 だけど、春香と会って、プロデューサーと一緒にトップアイドルを目指していくうちに、私は変わった。
 音符と、音、そして声だけの白黒な私の世界に色が付け加わり、
二人のことが歌と同じぐらいかけがえのない大切な存在になっていた。

 ……だけど、それは同時に私の弱点が増えたことにつながり、私は後悔し始めるようになっていた。
 だって、アメリカには春香もプロデューサーもいないのだから。



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