386: ◆WNrWKtkPz.[saga]
2012/10/25(木) 01:11:32.58 ID:HZSjt34F0
適当に部屋の中にあるものを探っていると、古いダンボールの奥深くからギラリとしたものが目に入った。
(これは……)
僕はそれを手に取ってよく確かめる。
「祐司、何かあった?」
「……うん、結構凄いものが見つかったよ」
「なになに? ぇ…………そ、それって――」
僕が手にしているのはクロスボウだった。
武器には詳しくないため、名称は分からないが見た感じでは簡単な作りであるように思える。
「矢は5本あるみたいだね」
「持って、いくの……?」
意外に重みがあるそれを、僕は手で持ち上げてみる。
大体1.5キログラムくらいするため、ずっと片手で持っていくのは難しいかもしれない。
「うん、護身とか威嚇する時にはやっぱり遠距離武器のほうが有効だしね」
とは言っても、せっかく手に入ったのだからこのまま置いていくわけにもいかなかった。
(重量、か……)
いくら武器が強力と言っても、その武器自体が重すぎると機動力が欠けてしまう。
威力と機動力の均衡を上手く考えながら武器の選択をしていくことが、今後大切になってくるだろう。
「手塚っていうアイツが手にしたら……危険だよ」
「だから、僕たちもそれに対抗する術を増やしていかないといけないんだ」
「うん、そうだね……」
子供が大人に勝つには、相当な身体能力が無い限りこの“武器”を有効に扱っていくしかない。
僕は付属の説明書を見ながら、安全装置を外して手持ちにある矢を1本セットした。
すると勝手に安全装置がかかり、それを解除して引き金を引けばいつでも打てる状態になった。
「よし、それじゃ行こうか――」
僕たちは新たな武器――クロスボウガンを手に入れて、再び階段を目指して歩き始めた。
――――――
――――
――
今日はこの辺で終わります。
そろそろ序盤の波が来るかもしれません。
では
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