過去ログ - 安価でシークレットゲーム2
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585:>>584 物語の運命や流れを大きく変える為には、それ相応に確率が低くなります。 ◆WNrWKtkPz.[saga]
2012/11/09(金) 22:53:39.37 ID:izhtHyBi0
聞こえたのは2つの足音――

「――そこに居るのは、桜井か?」

その直後、僕の耳に入ってきたのは確かに御剣の声だった。

「……はい、そうです。御剣さんは、御一人ですか?」

敢えて知らないような素振りで御剣に聞いてみることにした。

「いや……少し前、途中で渚さんと再会して、それから一緒に行動しているんだ」

「桜井く〜ん、久し振りだね〜?」

渚の甘ったるい声を聞きながら、僕は少し顔をしかめる。

いままで消息不明だった彼女がこうしてあっさり姿を現すというのは、何かいかがわしいものである。

「渚さん、お久しぶりですね。無事で何よりです。……ここではなんですし、近くの部屋で話しましょうか」

「ああ、そうしよう」

取りあえず、相手が御剣で良かった。彼が居ればまだ渚についての危険因子は薄まるだろう――


【33:00】

「……8人、ですか」

かりんと2人がお互いに自己紹介を終えた後は、近況報告や情報交換等だった。

やはり大きく話題に上がったのは、高山と矢幡のチームについてである。

御剣と綺堂は再会後間もなくして彼らに襲撃されたらしく、どうにか逃げ切ることが出来たらしい。

「あぁ、ツールボックスのソフトウェアの情報だから間違いない……」

ゲームの生存者数は8人――つまりそれは、死者が6人であるということを意味している。

僕ら4人以外に高山、矢幡……そして、後は素性が分からない2人しか生き残っていないようだ。

「残り2人が誰かということは分かりますか?」

「俺は分からないな……」

「……そうですか」

何かその人物の情報があれば、かりんの首輪を安全に外すことが出来るかもしれないというのに。

既に僕は御剣と綺堂の協力を得て、かりんのPDAに2人のPDAを読み込ませた。

つまり、かりんの首輪を外すにはあと1つPDAを集めればいいという事になるわけである。

「ん〜……んんん〜〜」

「どうしたんですか、渚さん?」

「ん〜とね〜。もしかしたら、1人は誰か分かるかもしれないかな〜って」

「本当ですか? 良かったら、教えてくれませんか?」

そんな勿体ぶらずにさっさと話してくれればいいのに、と心の中で愚痴りながら僕は彼女の流れに乗ることにした。


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