621: ◆WNrWKtkPz.[saga]
2012/11/12(月) 22:36:34.17 ID:SmgqOQGg0
「彼の性質を考えると、多少は負傷して貰わなければならないと思います」
彼をお互いに傷つかずに降伏させるのは、なかなか難しいものが有るだろう。
「多少と言っても、俺達にそんな技量は無いぞ? 下手をしたら、殺してしまう可能性だってある」
「……ですから、“なるべく”負傷させる、ということです。彼は軽傷で済むかもしれませんし、最悪死に至るという可能性も否定できません」
僕たちに足や手を狙って打ち抜く技術など存在しないのだから、銃弾が彼の何処へ当たるかは分からない。
だから、負傷といってもその時にならないと度合いがどうなるのかは予想もできないのである。
「俺はPDAを回収する事には賛成だ。だが、そんなあやふやな状態で行くのは止めるべきだ。もしかしたら、殺してしまう可能性だってあるんだぞ!?」
「……その時はその時ですよ。僕は一応、割り切っているつもりです」
「桜井――!」
「――私は祐司に賛成だよ」
御剣が僕に迫りかかろうとした時に、間にかりんが入ってそれを止めた。
「……北条さんも、安直に人の命の駆け引きなんてしたら駄目だ! 引き返せなくなるかもしれないんだぞ!?」
「…………引き返せなくても、いいよ。これは、私の条件のためにやることなんだし、それくらいの覚悟くらい持たないと駄目だよ」
かりんが目を細めながら御剣を見つめる。
「…………」
(やはり御剣さんは御剣さんか…………)
彼の根の良心は健在であり、このままでは意見がいつまでたっても対立したままになってしまうだろう。
ここはどうにかして御剣さんを説得しなければ――
どうやって説得する?
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>>624
※>>624のコンマ下二桁によって安価を決定
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34〜66 >>623
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