過去ログ - 安価でシークレットゲーム2
1- 20
651: ◆WNrWKtkPz.[saga]
2012/11/16(金) 00:39:32.75 ID:+/mSqwg90
「かりん、これは……僕が――」

「祐司の馬鹿ッ――――」

そうか、かりんは僕が言わずとも気が付いたのか。

熱くなった頬が、僕の選択が不正解であったということを教えてくれている。

正解なのに、不正解という矛盾に対処する術を僕は見つけることが出来なかった。


やはり、人の心と言うのは難しい――


理論と感情論の境目が決してハッキリしないから、僕は理解する事があまりできない。

大多数はそれができるから、人間関係というものを上手くやっていけるのだろう。

僕にはそれができないから……僕は兄に――

「祐司君、大丈夫〜?」

「あ…………渚さん」

かりんと御剣が長沢の様子を見に行っている中、その場でじっとしている僕の顔を覗きこんできた。

「かりんちゃんと喧嘩しちゃったの〜?」

「……そう、なんでしょうかね」

「きっとそうだよ〜。だって〜かりんちゃん凄く怒った顔してるから〜」

僕は怖くてかりんの顔を遠くからも見ることが出来なかった。

「…………やっぱり、俺が悪いんですよね」

「……どうしてそう思うの〜?」

「それは…………俺が、かりんを……かりんの気持ちを……理解してやれなかった、からっ――」

どうしてか、目頭が熱くなり視界が悪くなってきた。

「……祐司君は、祐司君なりに色々考えたんだよね? かりんちゃんの事を考えて、行動したんだよね?」

彼女の温かい手が僕の頭を撫でる――

僕は、溢れだした感情をせき止めることが出来なかった。

「…………は、い。俺は……ッ、俺はかりんに傷ついて……ッ、欲しく、無くて…………ッ!」

少しの間だけ僕は彼女に弱い姿を見せながら、静かに泣き続けた――


長沢の持っていたPDAは……

コンマ判定1個下

00〜40 3個とも壊れていた

41〜50 3個とも起動していた

51〜70 2個起動していた

71〜99 1個起動していた


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
923Res/412.61 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice