過去ログ - 安価でシークレットゲーム2
1- 20
72: ◆WNrWKtkPz.[saga]
2012/08/31(金) 16:04:16.96 ID:mBu6n2D20
「…………うん」

私は小さく頷いて彼らがこちらへ向かってくるのを待った。

「ええっと、こちらは細谷はるな。ゲームの途中で出会ったんだ」

「よろしく」

「私は淵田瀬奈、よろしく」

必要最低限の淡々とした自己紹介が終わり、3人は無言で歩き続け始めた。

修平がこちらのことを度々見ているが、私は無視をして真っ直ぐ歩き続ける。

「……淵田は、このゲームについて何か知っている事はあるか?」

「村には誰もいなかった。ここら辺に居るのは私たちプレイヤー以外は居ない様子」

「そう、か……」

会話が続かない気まずい空気が流れるが、私は慣れているので特に気にしなかった。

細谷もずっと真顔で歩いているだけであり、修平は少し困惑した顔をしていた。

「そういえば、淵田はなんで村から離れていたんだ? 説明会の場所は村の中央管理施設だけど」

「説明会に参加してもメリットが無いと思ったから」

「どうしてだ? 前に送られてきたルール1から5の情報だと、不明確な要素が沢山あると思うんだがな」

「それを説明するという確証は無い」

「でも、行かないよりかはましだろ? というか、それだったらなんで俺達についてきているんだ?」

「…………」

全く、昔からこの男は理屈ばっかりをもってきて面倒くさい奴だ。

なんとなく他の人間に出会えた事が嬉しくて、ついてきているだけなのだが彼にそのことを説明するのが嫌だった。

「お前……何か、このゲームについて知っているんじゃないか?」

「知らない」

「本当か?」

「同じことを言わせないで」

「……そうか」

何か疑わしい事があったら、すぐに問い詰めてくるのも相変わらずである。

私は修平からの質問を淡々と返答しながら、村まで歩き続けた――

――――――
――――
――


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
923Res/412.61 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice