810: ◆WNrWKtkPz.[saga]
2012/11/20(火) 23:21:22.90 ID:buswOGnk0
【64:55】
僕たちは拳銃以外の武器を全て捨てて、扱いやすい拳銃と銃弾をできるだけ探した。
すると、かなり命中率が良い拳銃をそれぞれ見つけることが出来た。
「かりん、いよいよだね……」
「……うん。祐司」
「ん、何? かり――」
「…………えへへ、これで少しは緊張が解けた?」
「全然解けないよ、そんなキスじゃ」
「えっ!? そ、そうなの……?」
「ははは、冗談、冗談。いきなり不意打ちしてきた仕返しだよ」
「もう……本当だったら泣くところだった…………」
これから殺し合いが始まるというのに、僕たちは緊張感の無い会話をしている。
それほどに、これからの現実に目を向けたくないのか……はたまた、単に気が抜けているのか――
どちらにせよ、僕たちは前に進むしかない。
これからは前に進むしかない――
『は〜い、ゲーム開始から65時間だよ〜! うんうん、両チームともちゃんと指定場所へ居るみたいだね!』
スミスがまた唐突に姿を現した。
『それじゃ、指定範囲外に出られないように柵を張っておくね!』
そういうと、僕たちの背後に柵が敷かれた。
『はい、これからはPDAのソフトウェアは全部無効にするよ!』
『ルールについてはPDAに載せておくから、忘れたらもう一度確認してね!』
『それじゃ、ここで君たちとはお別れだね……うぅ、悲しいよ! もっとお話ししたいよ!』
「時間が過ぎているんで、早くしてもらえませんか?」
『…………ノリ悪いね〜。ま、精々頑張ってね〜♪』
『それじゃ、いくよ〜〜〜〜〜〜〜〜!』
『エクストラゲ〜〜〜〜〜〜ム………………スタ〜〜〜〜〜ト〜〜〜〜〜!!!!』
僕たちの最終決戦が始まった――
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